営業の仕事内容とは
会社と顧客をつなぐ仕事
営業の仕事内容で重要なものに会社と顧客をつなぐことというものがあります。
あなたの会社は何かのサービスを展開していてそれを求めている人に販売するわけですが、会社は生き物ではないため、込み入った事情などを説明したりすることは出来ません。
客先の要望を把握し、それに合わせたサービスを提供するためには生身の人間でなくては難しいところがあるのです。
逆に、単純なやり取りだけで客先との売買が成立するのであれば人間である必要はありません。
自動販売機がその良い例です。
特段難しいやり取りが発生しませんので人間ではなく、自動販売機が対応することが出来るのです。
会社が営業を必要としているのには自動販売機では対応できない内容の業務があるからなのです。
よって、営業には高度なコミュニケーション能力が求められます。
相手の声色や表情や仕事のテンポ、雰囲気などから相手が何を欲しているのかを判断して仕事を進める必要があります。この部分は現代の人工知能ではなかなか難しい部分です。
知識や経験、相手の感情や記憶などありとあらゆる情報を組み合わせて瞬時に判断する事は人間にしか出来ない芸当です。
よって、営業がいないと会社は何も機能しなくなります。
何かのサービスを提供しようにも営業がいないと提供することも出来ません。
会社と顧客のお金のやり取りをする
会社と顧客のお金のやり取りをするのも営業の重要な仕事内容です。
自動販売機のように価格が一定のものであれば、決済システムだけで顧客とお金のやり取りをすることは可能ですが、そうでない場合は営業の出番となります。
営業マンは、会社側の損益分岐点よりも上で自社の製品を売買し、可能な限り高値で合意してもらおうとします。高く売れる場合もあれば、安くしか売れない場合もありますが、これらはそのときの状況一つで変わるものです。
市場原理だけで行けば競りのようなシステムで処理することも可能ですが、実際の営業マンがやり取りするときはここに販売条件や信頼感、贔屓にしている客先、などありとあらゆる条件が入ってきます。
これによって、金額だけでは受注が出来ないという事が日常的に起きるのです。
嘘だと思われるかもしれませんが、最安値を提示した会社の製品が売れるわけではないのです。
そこには、会社の信用や過去の取引における実績、仲の良さといった要素が入ってくるため、安値を提示すれば売れると考えるのは大きな間違いです。
ただし、初めのうちは、安値を提示すれば売れるものだと思い込んでしまうのが普通です。
ですが、実際にプロの世界に出てみれば分かりますが、価格や値段というものは有ってないようなものなのです。
そこで行われているやり取りは、素人には分からないレベルで決定していくものなのです。
あなたと顧客は、お互いを尊重し、信用しながらも狐と狸の化かし合いを行い、折り合いをつけていく訳ですからなかなか複雑です。本音をさらけ出しつつも、隠すところは密かに隠し、演技を織り交ぜながら有利なところへと誘導するといった腹芸が必要になります。これらのことを楽しみながらやっていくのが営業の仕事内容なのです。
会社の信用を担保する仕事
また、営業の重要な仕事内容に会社の信用を担保するというものがあります。
営業は会社の顔ですので、あなたの振るまい一つで会社の信用が上がったり下がったりします。
顧客はあなたの背負っている看板とあなたを見て、どのような会社かを判断します。
あなたが適当な対応をすれば、あなたの会社は適当な対応をするあなたを許している会社だと判断され、結局は適当な会社だとレッテルを貼られてしまいます。
逆に、あなたがしっかりとした対応をすれば、しっかりとした会社だと思ってもらえるわけです。
営業の対応一つで、あの会社は良い会社だ、悪い会社だというイメージがかってに付いてしまうものなのです。
当然ながら悪い会社だと思われたら物やサービスは売れません。
逆にしっかりとした会社だと思われれば、多少高くても売れたりするわけです。
ですので、しっかりとした対応が求められるとともに、相手とちゃんとした関係性が築けるようにコミュニケーション力を磨いておく必要があります。
ちなみに、コミュニケーション力というのは相手との関係を上手く取り持てるかどうかにかかっていますので、口下手であると言ったことは関係ありません。
人として、ちゃんとしていて、相手のことをしっかりと尊重できれば口下手であっても何ら問題はありません。沈黙は金と言いますので、饒舌に語ることが出来れば良いというわけではないのです。
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